ゴルフの雑誌記事やYoutubeで人気なのが「飛距離UP」ではないでしょうか。
ゴルファーの夢、爆飛びして優越感にひたる・・・。
確かに「あなたボールよく飛びますね。」と言われて嫌な気はしません。
今回のテーマは飛距離アップ。
しかも、やり方は超シンプルで「とにかく毎日早く振る」を繰り返したらどうなるかを検証していますので、その結果を交えて解説していきます。
以前スタッツの話題を記事にさせていただいた時に、飛距離が出る選手と賞金を稼いでいる選手の相関はあまりなかったと言いました。
それでも、アマチュアの多くは飛距離を伸ばすことに情熱を燃やす時期があります。プロでもあります。
それはなぜでしょうか。
優越感に浸りたいからではなく、飛距離を伸ばすことでスコアに好影響が出る可能性があるからです。
私が思いつく選手では、勝みなみ選手が2022年ごろとんでもなく飛距離アップしました。
その結果賞金ランキングも上がりました。
飛距離アップが結果に繋がった例です。
では、皆んな飛距離アップすればいいのではないかと思ってしまいますが、プロは自分の強みと弱みを理解しています。
飛距離を伸ばすことで結果につながる選手もいれば、飛距離以外のスキルをあげることで、結果に結びつけている選手もたくさんいるということ。
勝選手の場合は飛距離アップが結果につながるという仮説の元で実行し、結果に結びついたと言えます。
飛距離アップだけが要因ではないかもしれませんが、少なくとも勝みなみ選手自身飛距離アップが結果につながるという仮説を持っていたのは事実です。
では、アマチュアのゴルファーはどうでしょう。
結論:飛距離アップはスコアに結びつく可能性はある。
では、どうやって?という方法論でみなさんYoutubeみたり研究をされていると思いますが、今回解説するのは、超シンプル。
先ほどもお伝えしましたが、「とにかく毎日早く振る」を繰り返したらどうなるかを検証していますので、その結果を交えて解説していきます。
自身のデータも公開しますので、みんさんのお役に立てば嬉しいです。そして、とりあえずやってみるかと思っていただけたらさらに嬉しいです。
この記事を読んで欲しい人
☑︎ 飛距離アップに興味がある人
☑︎ 飛距離アップのややこしい方法論を言われてもできない人
☑︎ 飛距離アップはスコアアップに結びつくと思っている人
目次
仮説とプロトコル
まず何を目指して検証スタートしたかなどをご説明します。
目標は300ヤードの飛距離を出すこと。まぐれの1回でもなんでもいいからとにかく300ヤードという記録にこだわる。
私が考えた飛距離アップのメリットは「セカンド以降の距離が短くなる=チャンスが多くなる」
私が考えた飛距離アップのベネフィットは「競技で距離のアドバンテージを活かして有利にすすめられる」
スケジュールとしては1ヶ月間毎日とにかく早く振る練習をする。
私が通っているインドアゴルフ練習場では、弾道の計測ができる仕組みになっているので、それをデータ化し変化を検証していくというプロトコルとした。
ちなみに計測器の弾道計測は、日頃の練習でもかなりおすすめしています。
では、早く振ることによって、本当に飛距離がアップする可能性はあるのでしょうか。
クラブがボールに衝突した時の条件によって飛距離は変わってきます。
主な要素を解説していきます。
飛距離に関係する四つの要素
細かい要素を言い出すと飛距離に関係する要因は4つではないですが、話が複雑になるので、大きく4つの条件を上げます。
ヘッドスピード
クラブが動いているスピードを指します。
イメージとしては、自動車でスピードが出ているほど、ぶつかった時の衝撃が強くなります。つまり、ヘッドスピードが早ければ、飛距離アップにつながるということです。
この4つの要素の中でここにこだわった検証といっても過言ではありません。
しかし、ヘッドスピードのみ良い数字でも飛ぶわけではありません。
ですが、数字を超絶にあげることができれば、多少ミスヒットしてもぶっ飛んでくれるぐらいのイメージを持って今回望んでいます。
スピン量
通常、ドライバーのスピン量が少ないほど、ボールはより直線的に飛び、より遠くまで飛ぶ傾向があります。一方、ドライバーのスピン量が多いと、ボールはより上方向に上がり、飛距離が制限されることがあります。
ドライバースピン量は、いくつかの要素によって影響を受けます。例えば、スイングの速さや角度、ヘッドのデザイン、シャフトのフレックスなどが影響します。
一般的にアマチュアでは、2500回転〜3000回転ですが、プロだとヘッドスピードも速いので2000回転以下も珍しくないようです。
アマチュアは回転数が少なすぎるとボールが上がらなくなるため、距離をロスすることがあります。
ボール初速
今では野球でもこの「初速」という表現も使われているので、聞いたこともあるかもしれませんね。
ボール初速とはゴルフにおいて、クラブでボールを打った瞬間の速度のことを指します。つまり、クラブのスイングスピードによって生み出されるボールの速さを表す指標です。ボール初速は、飛距離を左右する要素の一つであり、ボールをどれだけ飛ばせるかを決定する要素となります。
ボール初速が高いほど飛距離が伸びますが、コントロールが難しくなる場合もあります。
打ち出し角
ゴルフの打ち出し角とは、クラブヘッドがボールに当たり飛び出す瞬間の角度。
具体的には、クラブヘッドのフェースが上向きや、下向きになっているかでその角度が変化します。
打ち出し角は、ボールの軌道や飛距離に大きな影響を与える重要な要素です。例えば、フェースが上向きの打ち出し角を持つと、ボールは高く上がりますが。一方、フェースが下向きの打ち出し角を持つと、ボールはより低く飛びます。
ある程度の角度がないとボールは上がらない一方、角度がありすぎると飛距離をロスすることがあります。
しかし、低すぎてもキャリーが出ず飛距離ロスするので、適正な打ち出しがあると思ってください。
300ヤード飛ばすための参考数値
上記の四要素を鑑みて、どの様な条件がそろえば300ヤードに到達できるのでしょうか。
理論値として飛距離は下記公式で計算できます。
飛距離は「(ボール初速÷ヘッドスピード)×ヘッドスピード×4」で計算できます。
つまり、初速が75m/sでヘッドスピードが50m/sだった場合、単純計算で飛距離は300ヤードとなります。
方法は超シンプル
ただ、「早く振り続けることでヘッドスピードを上げる」という方法。
何も考えずとにかく振る。
PGA参考データ
プロの世界の数値はどの様になっているのでしょうか。
世界最高峰アメリカツアーのデータがこちらです。
コンスタントに300ヤードが打つことができれば、アメリカPGAでも平均的な距離となります。
では、いよいよ自身のデータを公開していきます。
日々の記録用に取っていたので、こんなふうに成長するんだという参考になれば嬉しいです。
自身のデータ公開
控えていたデータは、「ヘッドスピード」「ボール初速」「打ち出し角」「キャリー距離」「トータル距離」です。
少しずつ右肩上がりになっているのモチベーションにもなりました。このデータは1ヶ月なので、限界には到達まだまだ到達していないという印象です。
日々の数字の推移
大体キャリーで250ヤード前後がスタート時の値です。なぜか初日に260ヤード打ってますが2日以降しばらく260ヤードには到達していません。
キャリーで260ヤードを打っても、トータルで300ヤードには到達しません。
まずは、キャリーで260ヤードをコンスタントに打てるように毎日振り続けました。
2週間たったあたりから260ヤードは打てるようになっています。成長ですね。
そしてついに3週間後に初めてトータルで300ヤードに到達しました!
ヘッドスピードとボール初速の推移
飛距離が伸びているので、ヘッドスピードとボールスピードも速くなっていると予想できるかと思います。
実際右肩上がりに速くなっていき、300ヤード到達時の数字は
ヘッドスピード「45.9m/s」
ボール初速「68.2m/s」
このデータはトータルでの300ヤードなので、キャリーで300ヤード打つとなるとさらに速いスピードが求められます。
ヘッドスピードと飛距離の相関
今回はとにかくヘッドスピードを上げるために速く振ることを意識していました。むしろそれしかしていません。
元々大したことのない状態からだったので、何かをすれば数字も結果も変化しやすかったのかもしれません。
ヘッドスピードと飛距離の相関を見てみるとわかりやすく、ヘッドスピードが上がれば飛距離も伸びることが示されました。
3ヶ月後どうなった?
その後も同じ熱量ではないですが、練習の一定時間とにかく振る時間を作って継続しました。
その結果、チャンピオンデータとしては
ヘッドスピード | 48.4m/s |
ボールスピード | 71.2m/s |
打ち出し角 | 14.5度 |
キャリー距離 | 289.5ヤード |
トータル距離 | 317.6ヤード |
スピン量 | 2374 |
が最高のデータになります。
あくまで、1回のみのデータになりますので、平均ではありません。
それでも300ヤードを超える回数も増えましたし、確実に飛ぶ様になったと実感することができました。
やり続ける大切さ
恐らくとんでもない効率の悪い練習をしている気はしました。
しかし、1ヶ月続けてみたら変化を感じることができたのは良かったと思います。
実際データが取れる環境でることも続けることができた要因の1つだ思います。
だとすれば、手軽にデータが取れるように普段からしておくのが良いかもしれませんね。
こういった計測器も今では簡単に購入でき、使用方法も置くだけなので、何か1つ持っておくと利便性が高いですし、練習効率がグッとあがります。
計測ツールはいくつかありますので、ご参考いただければと思います。ピンからキリまでありますので、色々とみてみてはいかがでしょうか。
メーカー・機種 | 価格 | 計測可能データ |
---|---|---|
GARMIN(ガーミン) | 88,800円 | 推定飛距離(トータル/キャリー)、ヘッド・ボールスピード、スピン量(バック/サイド) |
スカイトラック(Skytrak) | 291,500円 | トータル、キャリー、ボールスピード、ヘッドスピード、打ち出し角、打ち出し方向、バックスピン、サイドスピン、スピン軸、最高到達点、中心ブレ |
フライトスコープ(FlightScope) | 70,900円 | キャリー、スピン量、クラブスピード、ボールスピード、垂直方向への打ち出し、スマッシュファクター、頂点の高さ、飛行時間 |
Voice Caddie | 88,280円 | キャリー、トータル距離、ヘッドスピード、ボール初速、打ち出し角、最高到達点、ミート率、スピン量 |
ユピテル(YUPITERU) スイング練習機 | 15,477円 | ヘッドスピード、ボールスピード、飛距離、ミート率 |
停滞期の対応
正直飽きてくる可能性もありますし停滞期が来ることもあるので、練習にバライティーがあった方がいいのは事実です。
先ほどの計測器の利用もそうですが、練習器具を使うのも対応策の1つになります。
私自身は、重いものと軽いものを振るということをしていたので、飽きた時にスパイスを加えることは大切なポイントかもしれません。
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とにかく早く振り続けることでの気づき
まず、早く振ることに慣れた。
もっと速く振ることができるにもかかわらず、それまで自分のポテンシャルを活かしきれていなかった。
読んでいただいている方の中にも同じ境遇の人はいるはずです。
まずは振ってみよう、そしてデータ化して成長を確認していけば300ヤードも夢ではない。
スコアに影響は出たか
肝心のスコアにつながったかということろですが、ハンデは減りました。
なので、いい影響が出たと確信していますし、定期的にしっかり振る練習が必要であると感じています。
関連記事のリンクを途中途中に貼っていますので、気になった記事があればお読みいただければ嬉しいです。
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