日本にはたくさんのゴルフ関連の株式会社がありますが、お気に入りの会社はありますか?好きなゴルフクラブメーカーもその1つですよね。またゴルフ関連会社はたくさんあります。
あくまで私個人の分析と意見ですので、株式の売買は個人の責任で行うようお願いします。
さて、今回は株式会社平和のご紹介をします。
みなさんのイメージとしては、パチンコなど娯楽関係の会社として思われているかもしれませんが、その部門の1つとして『パシフィックゴルフマネジメント株式会社(以下PGM)』があるようです。
目次
株式会社平和とはどのような会社なのか?
株式会社平和(平和グループ)はエンターテイメントを追及していますというトップメッセージにあるようにパチンコ事業を中心に行っているようで、事業会社を見ると、「株式会社オリンピア」「株式会社アムテックス」「株式会社オリンピアエステート」はパチンコ関連の会社です。
その中で「PGM」がゴルフ事業ということになります。PGMと言われるとゴルフ好きの方はピンとくるのでしょう。
トップメッセージの中でゴルフ事業の部分をピックアップしました。
ゴルフ事業においては、“Love Life. Love Golf. ゴルフは、もっと、素晴らしい。”をテーマに掲げ、顧客満足度の更なる向上を図るとともに、ゴルフを愛するすべてのお客さまへおもてなしの心で、多様化するゴルファーのニーズに応えるべくサービスを提供してまいります。
参考URL:https://www.heiwanet.co.jp/company/company-top/message/
PGMのサイトをみてみますと、運営するゴルフ場の検索、予約、会員権の情報などが網羅されています。私が気になったのが、「GRAND PGM」というカテゴリーで、ハイグレードのゴルフ場がピックアップされていることです。
参考ページはこちら
そして、もう一点電車で行けるゴルフ場をピックアップしている点です。私自身が電車ゴルファーということもあり、そう言ったところに目がいってしまうのですが、選択肢の幅を広げた営業は共感します。
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今回は会社のグループとしての分析にはなりますが、いちゴルフファンとしてはゴルフ事業頑張れって思っています。
株式会社平和の経営状況と財務状況
2023年3月度決算の決算説明資料を参考にしながら読み解いていきます。
パチンコ事業のことは本題から外れてしまうので、ゴルフ事業が現在どんな状態か、また今後どうなっていくかを中心に解説していきます。パチンコ好きな方ごめんなさい。
数字の表現として、ゴルフ事業のみを示している部分と、会社全体の数字が混在しておりますことご了承ください。
できるだけわかりやすく表現して参ります。
経営状況
多少難しい表現が出てきますが、過去の解説にて用語の確認ができます。比較する項目は統一していますし、一度用語の意味を理解すると今後便利だと思いますので、過去記事見てください。
売上高
2023年時点で保有しているゴルフ場の数は147ありゴルフ事業のみで91,611百万円となっています。パチンコ事業が約50,000百万円なので、ゴルフ事業の方が売り上げとしての比率は高くなっています。
意外に思われた方も多いのではないでしょうか。ゴルフよりもパチンコの方が人口多そうだし、単価も高そうな気がしませんか。
一方減価償却費と設備投資費はゴルフ事業の方がかかっています。ゴルフ場の買収や手入れなどを考えるとこれは納得できます。ゴルフ場の場合絶対放置できないですよね。
興味深い数字としては、来場者数と客単価が示されています。
年間で895.8万人で単価が9,198円となっています。
高いと見るか安いと見るか、いかがでしょうか。実際2021年からの比較で年々客単価自体は増えています。
報告書にもありますが。コロナ禍でゴルフ人口が増え、需要が増えた分料金の値上げもしており、それが数字に反映しているのでしょう。
EPS
次にEPSですが、EPSとは「Earnings Per Share」の略で、1株当たり純利益(当期利益や当期純利益など)と言われています。当期純利益/発行済株式数の計算式で求めることができます。
2021年-2022年はコロナ禍でパチンコ事業のダメージは相当あったのではないかと予想されます。
営業利益率
営業利益率は最近は20%弱とビジネスが安定していると見受けられます。
コロナ禍という特殊な状況は別にして、安定させるためにパチンコ台の入れ替えタイミングや、若年層の取り組みなどが課題として挙げられていました。
確かに若い人ってパチンコするイメージなくなってきました。高齢者が増えることで、ビジネス的にどうなるかはわかりませんが、先細りにならないようパチンコ人口を増やす努力をしているということですね。
財務状況
次に財務状況です。
自己資本比率
2012年以降自己資本比率は上がり続けています。ゴルフ場も安い買い物ではないでしょうから、キャッシュを獲得して、それでゴルフ場購入という戦略でしょうか。
別の指標でここには挙げていませんが、「有利子負債比率」を見てみると、2012年がMAXで145.67%から徐々に減り2024年で46.22%となっています。
借金を減らして自己資本位比率を高めている経営は素晴らしいと分析しています。
営業活動によるCF
一方営業によるCFは上ブレることなく推移しています。
考えられるのは、キャッシュが入ってきた分設備投資などでフローしている
1つは、報告書の中で、設備投資計画については、ゴルフ事業においてホテル建設計画開始により増加。
とあるように、投資する部分と配当に回す部分のメリハリがなされていると感じました。
現金等
そういう意味で、キャッシュのコントロールがされているので、そこまで現金自体が増えていないと分析しました。
事業拡大と発展のための投資も積極的にしていくというスタイルのように感じました。
一方報告書ないの市場動向をみると、パチンコ部門もゴルフ部門も市場縮小傾向にあると分析しており、会社発展のために何をしていく予定のかをさらに見ていきましょう。
会社の未来の戦略
近々の市場動向分析として、報告書を引用します。
✔︎来場者数はゴルフ⼈気で増加、ゴルフ場の稼働率は⼟⽇祝⽇はM
https://irvision2next.blob.core.windows.net/6412/ir/12517183961199999999_607bf2e3-e520-4e60-a6ab-0317374bb9b3.pdf
AXに近い⽔準だが、平⽇の稼働率には伸びしろがあるため、平
⽇の稼働率を上げることで、今後も増加の余地あり
✔︎単価はゴルフ⼈気を背景にプレーフィは上昇、会⾷を伴うコ
ンペ需要の低下によりF&B等の単価はまだ回復していないもの
の、徐々に回復傾向
客単価を上げていこうということで、ゴルファーとしては値上げは痛いですが、戦略的にはこのようになっています。
でまたまた、引用ですが、
ゴルフ事業の今後の方針を挙げます。
1.売上の拡⼤
✔︎ 集客及び顧客単価の最⼤化
✔︎ 「withGolf」及び「Cool Cart」の拡充
✔︎ 新たな運営スタイルへの挑戦
2.業務改⾰の実⾏✔︎ ゴルフ場の運営の⾃動化、DX化の推進による
https://irvision2next.blob.core.windows.net/6412/ir/12517183961199999999_607bf2e3-e520-4e60-a6ab-0317374bb9b3.pdf
効率化・⽣産性の向上
✔︎ ⼈的資源の価値最⼤化
✔︎ コスト意識の徹底強化
3.良質なゴルフ場取得の継続
✔︎ 四⼤都市圏近郊の収益性の⾼いゴルフ場の積極的な取得
✔︎ ポートフォリオの⾒直しと⼊替を随時検討
市場縮小傾向の中での戦略は難しいとは思いますが、報告書を見ていて、客単価を上げることを重要視していると見受けられました。
サービスが良いから客単価を上がるというのは大賛成です。
株に関する情報
最後に株主になればどういうメリットがあるのかという部分を解説していきます。
日本株の場合株主になり期待できるメリットは3つ
・株価の上昇
・配当金の受け取り
・株主優待
株価の上昇はご理解いただけるとは思いますが、株そのものの価格が上がることです。当然下がることもありますので、株式取引にはリスクがあると言われています。
では、配当金の受け取りについて解説していきます。
一株配当
超絶安定的に近年は80円ですね。報告書を読むと積極的に増配していくというふうには読み解けませんでした。
配当方針は2つ挙げられています。
🔸事業計画、財政状態、経営成績等を総合的に勘案し、安定配当を⾏う
🔸 内部留保⾦は、研究開発⼒の強化への投資、設備投資、ゴルフ場M&A等に充当する
https://irvision2next.blob.core.windows.net/6412/ir/12517183961199999999_607bf2e3-e520-4e60-a6ab-0317374bb9b3.pdf
とあり、積極的に事業拡大のために利益を使っていきますよ。とうたっています。一方判定配当を行うとも書いており、コロナ禍で悪くなった時期も減配はしなかったのでしょう。
「配当性向」
上記で申し上げたことですが、儲かった分は新しいことに使いますということではありますが、38.1%なので、まずまず配当金に充てているなという印象です。
2021、2022年は異常値で利益以上の配当金を出している計算になります。
安定配当を行うという方針を守り抜いたのがここで表現されているなと思いました。
株主優待
PGMは株主優待があります。
超私的分析と評価
パチンコのことは分かりませんが、ゴルフ場のM&Aと行っても安い買い物ではないので、キャッシュを持っておきたいけど積極的に事業の発展のために運用しているなという印象です。
「PGMゴルフリゾート沖縄」併設ホテル 2026年開業。とあるようにリゾートとしてのゴルフ場も今後増やしていくかもしれないなと思いました。
とするとインバウンド需要も見込めますし、ゴルフツーリズム的なビジネスで中国や海外からの観光客で、かつ日本でゴルフできますよといった戦略も見えてきます。
設備投資と維持費にお金のかかるビジネスモデルではあると思いますが、良いゴルフ場が増えることはゴルファーにとっても喜ばしいことなので、PGMさんに益々期待です。
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