パッティングはゴルフのスコアの約40%を占めます。
参考に、日本の男子プロゴルファーのパット数と占める割合のデータを見てみましょう。2023年8月現在のデータになります。
平均パット数 | 平均ストローク | パットの占める割合 | |
1位の選手 | 30.23 | 71.357 | 42.3% |
150位の選手 | 34.14 | 73.212 | 46.6% |
トッププロで40%強です。アマチュアの皆さんはどれぐらいの割合でしょうか。最近のスコア表を見てみましょう。これ以上の割合なら、すぐ線を引くためのグッズ買いましょう。
パターって40%も占める割に、練習の比率は全体の10%あるかどうかといったところでしょうか。
今回は、このパッティングが少しでも入る確率を上げるためにどうするかを考えてみました。
そして、その具体的方法として取り入れている方も多いと思いますが、ボールアライメントについて解説していきます。
過去アライメントの大切さを記事にしていますので、よろしければ合わせてお読みください。
目次
ボールアライメントとは
ボールアライメントについては、みなさん知っている方も多いと思いますが、ボールに線を引くことによって、ターゲットに対してアライメントを取りやすくなるというものです取りやす。
線を引くための道具もたくさん売られています。
一種の目印的役割もあるかもしれませんが、線を入れている人の大半はアライメントを取るためだと考えられます。
中にはボールが2トーンカラーで線を引くまでもなく、アライメントが取りやすいボールもあったりします。
こういう製品があるということは、アライメントが正確に取れることへのメリットがあるからに他なりません。では、どういったメリットがあるのでしょうか。
ボールアライメントのメリット3つ
改めて言うこともないですが、ボールアライメントにはメリットがあります。下記の他にも練習グリーンで転がりの確認(真っ直ぐ転がっているか)ができたり、パターだけでなく、ティーショットでも使うことができます。
◀️ターゲットに正しくボールがセットできる
メインの目的はここになります。人間の視覚として、点で捉えるよりも線で捉えた方がその先のポイントと結びつけやすい。
実際このアライメントが使用できないセカンドショットなどでは、スポットを決めてターゲットとのラインを結ぶこともあります。
今回はパッティングということで、自由にボールをセットできますから、このアライメントラインを活用しない理由はありません。
カップインするためのラインが決まったら、その方向に向かってボールを置くことができればいいだけす。
◀️パターもスクウェアに構えやすくなる
ボールが真っ直ぐおけても、パターのフェースがまっすぐでなければボールは真っ直ぐ転がっていきません。
ターゲットに対して正確に打ち出す条件としては、パターの「フェースの向き」と「ストローク」と言われています。
特に出球の方向がフェースの向きに影響すると言われていますので、ターゲットに対してフェースの向きも注意したいです。
幸いボールアライメントを入れることで、フェイスをまっすぐに構えやすくなるというメリットも持ち合わせているので、ボールアライメントが役に立つと言えます。
◀️距離感に意識を集中できる
パターはカップに対して、「方向性」と「距離感」が合わないとカップインする確率は減ります。そして人によって距離感は違います。
例えばカップに対して、強く打っていくタイプもいれば、ジャストタッチで打つ人もいます。
となるとボールの切れ方も変わってきますので、ターゲットも変わってきます。
それを前提にして自分の距離感さえ把握していれば、方向はボールに描かれたラインの向きで決定します。
ですので、ボールをおいた時点で方向が決定するので、あとは距離感をいつも通りに打つということに専念できます。
距離感と方向性両方を意識して打つことは難しいと言われているので、まずは方向性のストレスをなくして、距離感に集中するということになります。
とまぁ、ここまでいいことづくめの解説ですが、本題として実際にボールアライメントの効果はあるのでしょうか。
その辺りを掘り下げていきましょう。
本当にボールにラインを描いただけで、パットは入るのか
2014年International Journal of Golf Scienceに掲載された「Use of a Ball Alignment Mark Improves Putting Performance in Golf.」という論文があります。
内容はボールアライメントがパッティングパフォーマンスを上げるというもの。
結論として、ハンデキャップ12以下のゴルファーでは、ボールにアライメントラインを入れることによって、平らなグリーンの場合2.6mのパットで成功率が27%上がるとしています。
Use of a Ball Alignment Mark
improves Putting Performance in Golf :International Journal of Golf Science, 2014, 2, 145-150
私が個人的にこの論文の面白いと思った部分は、まずターゲットに対し正確にセットできているのか、アドレス、インパクト時のフェースの向き、スウィング軌道がそれに対し正確に行えたかという指摘をしていることです。この主要な4つの要素がカップインには必要なので、ターゲットに正しく置いただけではカップインしません。
この主要要素の4つにおいて、エラーを少しでも減らす目的で考えるとボールアライメントは有用です。
なぜならターゲットに対して正確にセットできて、インパクトの時のフェースの向きは少なくとも優位にはたらきます。
しかしながら、この指摘されている点についてもう少し解説していきます。
そもそも真っ直ぐ置けてるの?
Miller, and Lutz (2012) の研究によるとハンディキャップ3以下のプレーヤーですら正しくセットできていないとしています。
とするならば、そもそも真っ直ぐ置く練習をしないと良い影響と結果が期待できないです。
意外に難しいまっすぐの置き方
私も実際アライメントラインを入れていますが、真っ直ぐ置くことが難しい時があります。
そして、アドレスしたときになんか違和感あるなと思うことも多々あります。
それはズバリ傾斜の影響です。
傾斜の影響で目線がズレることによる影響です。
アドレスしたときもつま先下がりや、つま先上がりではボールの見え方が若干違ってくるので、そういった部分で違和感が生じるものです。
それは練習と経験で補っていきたい細かいところではありますが、それよりもスクウェアのアドレスが取れていない人も多くいます。
こういった鏡を使って目線のチェックを家でするだけでも、スクウェアなアドレスが取れるようになります。カップインまでの道のりは長いですが、今回の結論として、ボールアライメントを入れることで、カップインのための要素の助けとなり、確率を上げることができるということです。
ボールのライン一度試してみてください。
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