前回に引き続きシャフトの会社をピックアップしてみました。
株式会社グラファイトデザインです。会社ホームページ:https://www.gd-inc.co.jp/
藤倉コンポジット株式会社とは競合他社になります。株式分析をする際に業界平均との比較も大切とされています。
そうなると同業他社との比較もその会社を評価する上で大切なポイントとなりうるでしょう。
もし記事としての比較に興味がありましら、藤倉コンポジット株式会社の記事と見比べてください。
事業内容
メインはゴルフのシャフトを作っている会社で、藤倉コンポジット株式会社とは違い、シンプルにシャフトだけ(ではないですが)、と思っていました。
グラファイトデザイン社のシャトといえば、「TourAD」シリーズで私もユーザーの1人です。
ほぼシャフトで成り立っている会社ということになります。
まずは、社長挨拶より
「新規ビジネス(コンポジット)につきましては、これまで培ってきたカーボン積層技術は産業関連・レジャー・スポーツ・医療介護など、幅広い分野の用途に無限の可能性が広がっております。そこで当社の主要な事業部門に育てるべく、2018年4月よりコンポジット専任部署を設けて注力しております。」
ホームページより:https://www.gd-inc.co.jp/
とあります。
藤倉コンポジット株式会社は社名にコンポジットとついていますが、それってなんのことでしょうか。
コンポジット:生産業では主に合成炭素繊維を指す
つまり、株式会社グラファイトデザイン社は、カーボン技術を活かした新規事業を2018年にスタートさせたということになります。
具体的にはどういった事業でしょう。
コンポジット事業
事業は大きく分けて二つあり「スポーツ領域」「航空機、自動車、ロボット、一般産業用とへの応用」です。
カーボン技術はあらゆる産業での応用が可能ということで、事業を拡大したのでしょう。
スポーツ領域では、カーリングブラシ用ハンドルやビリヤードのキューなど。
新領域では、 自動車部品メーカーの株式会社エッチ・ケー・エスと共同開発したトヨタのスープラ用オプションパーツなどがあるようです。
私が感じたこととしては、カーボン技術に絶対の自信がある会社であるということです。
藤倉コンポジット社に比べて、カーボン技術という芯がブレていない戦略が見て取れます。どちらが良いかどうかはわかりませんが。
株式会社グラファイトデザインの経営状況
今回手法を変えて同業他社の藤倉コンポジット株式会社の数字を並べてみました。
会社規模や事業内がまるっきり同じではないので、不本意な比較かもしれませんが、一つの目安として参考になれば。
特徴的には売り上げ等、2013年をピークに減少しましたが、2022年より回復しています。
コロナ禍でゴルフ市場が広がったため2022年から回復したと推察します。
ゴルフ関連連会社の分析をしていますと、株主総会説明資料なども拝見します。
横並びで、どの会社もゴルフ市場拡大の影響で売り上げ増との報告が多いです。
株主としては、ブーム終わったらどうするの?と思ってしまいますし、私としてはその対策が練られているかが、株をホールドするかのポイントにしています。
そういう意味でこの会社は「コンポジット」を新しい事業として2018年に立ち上げチャレンジしてる訳ですが、具体的な内容は残念ながら決算説明会の20ページ目の1ページで説明が終了しています。
わかりやすく判断すると、「これからやな」って印象です。
株式会社グラファイトデザインの財務状況
2社だけの比較で断言はできませんがこの業界って、自己資本比率が高く、現金もあるという印象。
モノづくりの会社ってどうしても設備投資などにお金を投資しているイメージで、ここには示していないですが、案の定この会社では設備投資は毎年行われています。
売り上げの一部を設備投資し最終的には現金も残るように経営されているという印象です。
株式会社グラファイトデザインの未来戦略
なんといってもゴルフシャフトの会社なので、軸の部分の発展は必要不可欠です。
アメリカ市場でのシェア拡大が必須で、そのためにはPGAツアーでの使用率アップに注力しているようです。
未来戦略がはっきりしてる会社は、投資の対象としてかなり魅力的です。
何をするのかがクリアであるということは、従業員のみなさんのタスクもクリアであると思います。
今回ホームページや決算報告書を参考にさせていただきましたが、「CQ」シリーズを一度試したくなりました。
気になる部分としては、新規事業のコンポジット事業の具体的な未来戦略が知りたいです。
藤倉コンポジット株式会社の配当状況
私がこの会社いいなと思うのは、株主還元が考えられていること。
配当性向は40%を目安にするとしています。
そして、基本配当を20円としており、2023年2月の発表では、さらに創立35年記念配当20円(中間10円、期末10円)としています。
2025年2月は通常の20円に戻るような表現にはなっていますが、配当性向40%を目安にするなら、たくさん儲けていただきさらなる還元に期待するところです。
株主優待はありません。
年に1回発信しているグラファイト通信もゴルフ好きなら見ていて面白いですよ。
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