プロゴルファーもアマチュアゴルファーもゴルフの練習には弾道計測機器の活用は当たり前になってきました。1台何百万もするトラックマンから無料のスマホアプリ、ヘッドスピードを測る機器など様々な機器と様々な情報がありますが、そのデータ活用できていますか?あなたの悩み解決へ役立ててますか?
ヘッドスピードが1m/s上がったとかそんなことばかり気になって実際スコアに直結する分析ってできていないことが多くない人はたくさんいらっしゃると思います。
練習場においてもインドアゴルフ練習場でも屋外の打ちっ放し場でも弾道計測器が設置されている施設も多くなってますので、是非ともそのデータを有効活用していきたいですよね。
今回はゴルフのスコアに直結するヒントとなるデータの読み方やそのデータの活用法などを解説していきます。独学で練習しているゴルファーが参考にすべきデータの読み解き方について参考にしていただければ嬉しいです。
目次
データとの付き合い方
まず活用法の前にデータに関するマインドセットをさせていただければと思います。データは数字で表されるので、すごく説得力が高くそれは正しいことであると同時に全てであると勘違いしてしまうことが多いです。実際ゴルフにおけるデータにもそのことが言え、多くの方がその罠にハマっていると言えます。
その一つがヘッドスピードという最強魅惑的なデータです。
プロゴルファーのローリー・マキロイのヘッドスピードは50m/s以上を超えキャリーで300ヤードを軽く超えます。同じゴルファーとは思えないものすごい数字なのですが、アマチュアからするとそこにフォーカスが当たってしまい、上達するための必要不可欠な要素であると勘違いしてしまいます。確かにヘッドスピードは飛距離を算出するのに必要なデータですが、ヘッドスピードとスコアは相関しません。ヘッドスピードはあくまで飛距離における一要素に過ぎないにも関わらず「飛ばし」という魅力的な欲求のためそこに目が入ってしまいそのデータがスコアに直結する最重要な要素であると勘違いしてしまうのです。
ですので、今も昔も変わらず飛ばし屋は一目置かれるというスコアとはあまり関係のない部分で、目立ってしまい下手するとそこだけを頑張ってしまう人も少なくありません。ヘッドスピードとスコアは相関しないと言いましたが、その人にとっての強みを活かす意味で飛距離に注力したり、飛距離の部分がスコアアップの弱点でありそれを克服することが上達への近道ということであればそれはスコアと相関していると言えるかもしれません。
つまり、一つの数字が全てであるという考え方をリセットしてもらうのが良いと思っています。
どのようなデータが計測されているのか

「Club Path」「Impact Angle」「Smash Factor」「Ball Speed」「Back Spin」「Side Spin」 など非常にたくさんのデータが計測できます。クラブスピードはその一つに過ぎないのです。
計測データ例
表記 | 何を計測しているのか | ボールの弾道への影響 | この写真だとどうなるの?(ドライバーのデータ) |
---|---|---|---|
Club Path | ゴルフクラブがボールに対し、インサイドから入って来ているのか、アウトサイドから入って来ているのか | スライス回転なのか、フック回転なのかがわかります | In-Out なので、フック回転がかかっていることがわかります |
Club Path | ゴルフクラブがボールに対し、インサイドから入って来ているのか、アウトサイドから入って来ているのか | スライス回転なのか、フック回転なのかがわかります | In-Out なので、フック回転がかかっていることがわかります |
Impact Angle | インパクトの瞬間クラブが開いているのか、閉じているのか、フェースの向きがわかります。 | 出球が右なのか、左なのかがわかります | 計測できてないですね |
Smash Factor | いわゆる「ミート率」です。理想値は1.5になると言われています | インパクトの効率なので、1.5に近ければ近いほど、スウィングスピードが効率よくボールに伝わっています | 1.40なのでアマチュアにしてはまずまずの数字です。アマチュアゴルファーの目安としては1.3と言われています |
Ball Speed | ボール初速です。速ければより勢いよくボールが飛び出しているという事になります | 飛距離に関係してきます。これだけで飛距離が決定するわけではありません。その他に打ち出した角度、スピン量も関係してきます。 | 69.0なので、この数字だけ見るとまずまずです |
Back Spin | バックスピンの量を計測。クラブによってロフトが違うので注意です。 | 多ければその分球が浮きます。今の流行りはロースピンで飛ばすと言われています。アマチュアにはどうなんでしょうね。またアイアンの場合は多いとボールが止まり具合の目安になります。 | 2,467とこのスウィングスピードにしてはいいのではないでしょうか |
Side Spin | 横回転の量を計測 | どれだけ曲がるかがわかります。多ければ多いほど曲がります。 | 右に269なのでどちらかというとスライス回転ですが、この量だと真っ直ぐに近いです |
Launch Angle | 打ち出し角度 | ボールの高さに影響します。結果飛距離に影響します。 | 15.2、ロフトが9度のドライバーなので、アッパーブローに当たっていることがわかります |
Side Angle | 打ち出した時、左右どの角度で飛び出しているか | 右に出るか、左に出るか | 右に出ています |
計測データの結果の弾道を判断するデータ
上記の計測の結果どのような弾道であるかが下記のデータです | |
Carry Dist | ワンバウンド目までの距離 |
Run Dist | ワンバウンド目から止まるまでの転がった距離 |
Total Dist | Carry List + Run Dist |
Off Pin | ボールが止まったところが、真っ直ぐではなく左右どれだけズレているか |
Apex | 打球の頂点の高さ |
スウィングもデータも十人十色
先に言ってしまうと、この数字が正しいというものはありません。
ってると思うのですが、あくまで自分にとっての理想値に近づけるためと思った方が良いと思います。
とさらに言われそうですが、活用法の1つ目「理想の球が出た時のデータを控えておく」を参考にしてみてください。
そうする事によって、ヘッドスピードだけではなく、打ち出し角やスピン量全体の把握ができます。このデータならこういう球が出るのかと理解することは非常に大切で、いいデータを把握していると悩み解決も早いと言えます。また、その中のこのデータをよくすればもっとよくなるのではないかという気づきにも繋がります。
まずは、十人十色のデータとして実態把握をしてほしいと思いますし、それがデータ活用の第一歩となります。
そうなると、一つだけのデータにこだわっても仕方がないということがお分かりいただけるかと思います。先ほどヘッドスピードの話をしましたが、飛距離という意味でもヘッドスピードだけがその要素ではありません。その理由として、同じヘッドスピードでもスピン量や打ち出し角によっても変化するということです。
一つだけ共通してみたほうがいいのが「Smash Factor」「ミート率」でしょうか。この数字は効率を計算していますので、高ければ良いし低ければ悪いという単純な判断ができます。この「Smash Factor」「ミート率」のデータを活用し、他のデータと絡み合わせながら悩み解決に繋げると同時にスキルアップを試みるのが良いですね。
そして、大切なことはどういったデータにしたいかよりも先に、どういった球を打ちたいかをまず決めてください。フェードなのか、ドローボールなのか、ボールの高さはどうなのかなど自分の理想のイメージをしてみてください。どんなデータが欲しいかはその後でも良いので、まずはかっこいい球筋をイメージするところからスタートしましょう。
「イメージ=理想」つまり現実とのギャップがそこに存在する事になりますので、成長するためのテーマがわかり、悩み解決の足掛かりとなるでしょう。
データの具体的活用法3つ
理想の球が出た時のデータを控えておく


👆私の8番アイアンデータになります。どちらかというとドローヒッターなので打ち出しが右で左に曲がってくるイメージです。インサイドアウトが強いのでその分ミスとしてはひっかけが出やすい傾向にあります。
みなさん打ちたい球はイメージできましたか?自分がどのような球を打ちたいかがスタートだと言いましたが、そのデータはどんな数値でしょうか?スタートラインの数値を残しておくのは非常に使い道があっていいのかなと思います。日によって出る球が違うこともあると思います。しかし、その日々の違いは何でしょうか?やはりどこかスウィングが違うはずなんですよね。その結果データとしてどのように反映しているのかを比べることが大切と言えます。
まぐれでも何でもいいので、自分の想像していた理想の球が打てたというデータを残しておきましょう。それが自分の指標の一つとなります。
データを使ったお悩み解決の方法


👆私がドライバーで飛距離を稼ごうと振った時に出るミスが右プッシュです。データを見てみると、in-outがきつく、インパクト時のフェースが開いているのが原因。
では、なぜ起きるのかと言うと切り返しから体重移動し過ぎていわゆるスウェーしてしまい、振り遅れる為と分析しています。
よく出るミスのデータも記録しておく
みなさん緊張した時、プレッシャーがかかった時、油断した時、調子が悪くなる元凶だったり、いざという時にでる悪球に心当たりはありませんか?
上記の写真で紹介している私の悪球は右プッシュです。なぜこれが発生するのかが分かっていれば対策を立てる事ができます。
この球が出た後は左腰の回転が止まらない様に回していくようにしています。
スウィングの動きの結果がデータに反映されて、それがボールの弾道として表現されるわけなので、それを逆算して考えると分かりやすいと思います。
その対策として、何か一箇所でも動きを変えるとデータも変わってくるので、どう動かせばどう変わるのかを見ながらやると良いですね。
まさに十人十色です。悩みも十人十色ですし、悩み解決方法も十人十色であってよいとおもいます。
ミスデータも無駄にならない練習ができます。
×「打つ→弾道、出た球」に対して対策
○「打つ→データに反映→弾道」データというプロセスを一つ挟むことで悩み解決がしやすくなります。つまり弾道を変えようとするのではなく、データを変えようとするという意識で練習ができ、そのデータを変えるためにはどのような動きに変えるべきかを考えることができます。
極端な動きをした時のデータの変化を見る


👆極端にクローズスタンスにした時のデータです。スウィング軌道が極端なIn-Out変わって、出球がすごく右に出てサイドスピンが増えました。と言うことが分かればフックを打つためには何が必要かと言う気づきになります。
先程も少しでも動きを変えたらデータに影響がら出るとお伝えしましたが、それを極端にやるのも非常に良い気付きが得られます。例えば思いっきり振ると言うのも、それに該当します。
思いっきり振ることで悪さする動きが顕在化するので是非試してみてください。球がどう変わるのか?飛んだか?飛んでないか?だけではなくどのデータがどう変わったかを知ることは非常に大切です。
動きが分かってくれば、球をコントロールするにはどうすれば良いのかと言う事もわかって来ます。
練習場で真っ直ぐいったかどうかいう結果だけでなく、なぜそれが起きているのかと言うプロセスと向き合うためにも、データの活用法は非常に大切だと言えます。
こう言うデータ様々な練習場に置かれている弾道計測器で計測できます。インドアゴルフ練習でもたくさんの施設が様々な機器を採用していますので、ご自身に合った環境を選んでみると良いかと思います。
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