ビジネス用語で「KPI」(Key Performance Indicator)というのを聞いたことはありますか。目標達成の指標の一つとされています。
組織や個人の業績を測定するための重要な指標であり、通常は定量的な数字で表されます。具体的な業績要素や目標に関連しており、定期的に監視されています。例えば、売上高、利益率、顧客満足度などがKPIの一例です。
目標達成の指標の一つで、パフォーマンスを定量的に評価できるのであれば、おおよそ色々なことで応用できますし、ゴルフにおける活用も例外ではありません。
今回は、KPI設定の仕方、目的やどういったメリットがあるかなど解説していきます。
KPIを知ればこんな問題解決ができる
✔️計画的にスキルアップができる
✔️目標に対する立ち位置がわかる
✔️モチベーションが維持できる
目次
KPIをもう少し詳しく解説
KPIを設定して、個人の業績評価の指標になるのはわかるのですが、それだけではありません。
大切な部分なのですが、最終目標がありそれを達成するためのプロセスとしてKPIを扱うということです。
例えば、「100切り」が最終目標であれば、KPIをどのようにすればいいでしょうか。
「平均パット数を40以下にする」「ボギーオン率を80%」にする。
など複数の項目を設定して、それらを達成すると最終目標である100切りが達成されていることが大切です。
KPIというものが、定量的にパフォーマンスを評価することは本質かもしれませんが、ゴルフにおいて最終目標「○○になりたい」と設定するならば、その○○の条件を整理することをまずお勧めします。
そして、○○達成の条件を定量評価できるようにしましょう。
そして、最も重要なのは何を行動として行うかです。
最終目標のKPIを達成するための具体的行動を決定しましょう。
先ほどの例でいくと、「平均パット数を40以下にする」ならば、「一日15分パターマットでまっすぐ転がす練習をする」などです。
KPI設定のメリット
会社の上司みたいなこと言いやがってと思われるでしょうが、誤解を恐れずいうと、行動まで落とし込んでおらず、目標だけを持って上達している人は少数だと思います。
ビジネスにしても、具体的行動を考えないで、ただ定量化することで、計画を立てた気になっていることも多くあります。
経験上最悪だったのが、営業で1日○人の顧客と面談するという設定。コロナになって、○人の顧客とリモート面談をするという設定。これでは成果は上がりませんよね。
そもそも○人の顧客と面談することが、最終目標と連関しているのかも極めて不透明です。
きちんとしたKPI設定はメリットが多いので、上記のようにならないよう注意が必要です。
そして、適切な(あくまで適切な)KPI設定のメリットはたくさんあります。
目標との距離感
定量化して評価をするということは、自分の立ち位置を知ることができます。
最終目標に対して何%の位置にいるかがわかることにより、実行への焦りもなくなります。
徐々にゴールに近づいている感覚さえあればやっていることの確信にもなります。
マイルストーン的役割として考えてみてはいかがでしょうか。
モチベーション
目標との距離感がわかれば、実行している行動そのものを否定することなく継続が見込めます。
無駄だと思いながらも実行するか、やめるかという最悪な生産性の話ではありません。
数値的に○○だから継続する。○○だから辞めるという決断にもつながります。
無駄なことをしているかを感覚で判断するのではなく、客観的に評価していけばモチベーション維持になります。
一定期間で改善策が取れる
そうすると、ある一定期間で効果のあるなしを判断できるので、ダメとなれば、そこから修正が可能になります。
その評価ができていれば、なぜ効果がなかったかまでの検証まで済んでいる可能性も高いと言えます。
先の例でいくと「一日15分パターマットでまっすぐ転がす練習をする」の成果が平均パット数を40以下にする」に繋がるとしています。
平均パット数が数値的に40に近づいているのであれば、継続すれば良いし、40に近づいていなければ別の原因を考えなければなりません。
この場合「ロングパットの距離感が悪い」という新しい課題が生まれることもあります。
そうなると距離感が良くなる具体的な練習を考えなければなりません。
改善の意味でもKPIは役立つということです。
KPI設定の注意点
闇雲にKPIだのなんだの立てれば良いというものでもありません。
ここまで解説してきた内容と重複するかもしれませんが、どういった内容で設定すれば良いでしょう。
最終目標に連関している
これをすると最終的な目標が達成できているということが大切。一昨日、昨日、今日の練習は最終目標を達成するための練習になっていましたか?
少なくとも、そのKPIを達成するための練習になっていますか?
例え期限内に目標を達成しなくともどこまで進んでいるのかがわかれば、期限を延長して目標達成するという再設定もできます。
最終目標を立てるための注意点は、期限を設けることです。
計測が可能
散々定量化と言ってきたので、計測可能であることはご理解いただいているかと思います。
定性的な目標を否定しているのではなくて、KPIを測定する上では定量的な目標が適切であるという意味です。
数値的な考え方の練習にもなりますね。
複雑ではない
測定が複雑な設定は望ましくありません。そういう意味ではボギーオン○%というのは少し複雑かもしれません。
そこまでの要因でボギーオンという結果になるので、そこはもう少し因数分解して、「OBを5回以内にする」とか、「バンカーに入れる回数を3回以内にする」などわかりやすい指標がいいですね。
往々にして、上達すればするほど数字が煩雑になって、より複雑になります。
ですので、初めのうちはわかりやすい指標をお勧めします。
KPI設定手順に従ってあなたのKPIを設定しよう
では、実際にKPIの設定をしてみましょう。
ここまで読んでいただけたらなんとなく、手順もわかっていただけているかもしれませんが、順を追って解説していきます。
1.目標を決定する
最終目標を決めましょう。
ただし、期限を決めましょう。
10年後の最終目標の場合は1年後がマイルストーンになり、KPIの一部になると思います。
1年後の最終目標でであれば月単位、四半期レベルでKPIを設定すれば良いです。
最終目標:いつまでにどうなっているかが明確化されていること。
2.主要なPKIを設定
では、その目標を達成するための条件を洗い出しましょう。
条件なんて途中で変更すれば良いのです。
これが正解と思わずこれ達成できたら、○○達成できているという条件を出しまくったいいです。
3つから4つがお勧めです。
3.サブのKPIを設定
「なぜなぜ分析」を聞いたことがありますか?
なぜそうなのかを掘り下げることにより、より大切なことを明確化する手法です。
それを応用して、WHYではなくHOWで考えてみましょう。例えば最終目標が「12ヶ月後に100を切る」だとして、そのためには「HOW:どうすればいいか」→「1ラウンド40パット以下にする」、「OBを5以下にする」他3つ。
として、「1ラウンド40パット以下にする」を掘り下げて、「3パットを4回以内にする」さらに掘り下げて、「4パット以上を0回以内、3パットを4回以内、1パットを2回以上」
6回ほど掘り下げたらかなりの精度のサブKPIが設定できます。
実行が大切であることは疑う余地もありませんが、今回はKPIの設定にフォーカスして解説しました。
闇雲に活動せず、自分の足元を照らしながら活用すると最終的な成果も変わってきます。
少なくとも、面談数○人よりはよりKPIが設定しましょう。
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